店は料理を売るところ

飲食店へ行って感じることは、接客者が積極的に料理を売ろうとしない事である。
接客者はお客様をお迎えして、テーブル席にご案内する、注文を受けて料理を運び、
お客様が召し上がったら食器を下げるという、それだけの事をしているにすぎない。

お客様の嫌がる押し売りは良くないという考えだけが、接客者の心にあるのかもしれない。
売るという行為の原点は、お客様の必要を満たすという事である、今日の飲食店ではお客様
から注文をいただく商品(飲み物、料理)の提供のみならず、場所、店の雰囲気、料理の味
などの価値を商品にプラスする。これを付加価値と呼ぶが、この付加価値をできるだけお客様の要望に沿って提供しよういう行為である。

商品の売り方についてはカウンター形式のような対面販売、お客様の席にまで行って注文をとってくる側面販売、お客様が自由に選択するセルフ(カフェテリア式)販売、などがある。

どの売り方をするかは店によってことなるが、商品(飲み物、料理)が売りにくい、店に入りにくい、頼みにくい、買いにくい、買うものがない、では店の存在感はなくなる。
店に商品(飲み物、料理)をそろえておけば何でも売れた時代は、とうにすぎさってしまっている。
そんななかで、従業員の能力開発と営業力の強化、ひいては市場の拡大を迫られている。




多くの接客者は仕事に慣れると、店に入社して初めてお客様と接した時の新鮮な感動を、
いつのまにか忘れてしまうようである。プロと呼ばれる接客者でも、お客様をまるで物を扱うようにさばいてしまっている。

豊かな出会いとは、店で最も大事なお客様として迎えようとする意識を接客者が持っていれば、ゆとりや優しい思いやりの心が表現でき、それがお客様の心に感動をもたらすのである

接客者の仕事はお客様あってのことであることを考えれば、お客様に対してもっと気を使い、
喜んでいただくための気働きをしてゆくことである。

グラスの水が空になってもそのまま、灰皿に吸殻がたまっていても汚いまま、テーブルには器の痕がついてるのにふきもしない、シルバーが汚れているにに気づかない、注文された料理を出す順番がでたらめ、皿や丼の縁に自分の指を深くかけたり、お客様が帰ろうとしているのに気づかない、釣銭の札がしわくちゃになっているのに伸ばそうともしない、
もし私が客だったら何を期待するのだろうと、もっとお客様の身になって考えることである。

現代の食生活は単に食べるというレベルから、楽しく、明るく、しかもおいしく食事をするというレベルに移っている。要するに楽しむために食べる、食べながら楽しむ時代になっている。














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