接客マインドの開発

”わが社にはきちんとしたマニュアルがあるので、部下にそれを勉強させている”と言うマネージャーがいる。しかし、たとえマニュアルどうりに部下が行動したとしても、真に行動が伴わない形式だけの行動を、多くのお客様は良いサービスだとは感じないことを知っておきたい。

マネージャーやトレーナーが多少経験すれば誰でもわかるようになると言って、指導を軽視していないだろうか。そのため、部下は自分達はどういう立場で、どういう役割を持ち、何にこたえていかなければならないかが分からない。いや、知らされていないのである。

マネージャーやトレーナーによる十分な指導のない店では、部下は仕事の簡単な事だけ繰り返し、難しいことは知らないとそっぽを向く。自分たちにとってその場その場が楽しく過ごせて
お金がもらえるなら、店やお客様はどうでもいい、小うるさいことは言わないで欲しいというわけである。

これらの人たちは、とにかく自分達の役割に対する認識が欠落していると言ってよい。
しかし、それはマネージャーやトレーナーから正しく教えられていないからである。
マネージャーは部下に、店に対して、そして、お客様に対してどのように仕事を進めていったらよいかをはっきり示し、部下がそのことを行動としてできるまで根気よく指導することである。どんなに短期間の採用者であっても、指導は毎日あっても多すぎるということはない。

多忙さにかまけて教育・指導をなおざりにしてはならない。お客様に喜んでいただき満足していただくサービスの向上という目標に向かって、全従業員がひたすらまい進していく体制を
作りことである。




サービス、サービスと口にはするが、なかなか実行できない人が多い。店で働くすべての従業員が、お客様を親切にもてなす行為の素晴らしさを大切にするようにしたい。
人を親切にもてなす行為が進んでできることである。そのことに喜びを感じる人間でありたいのである。

見る、聞く、味わう、嗅ぐ、触れるの五つの感覚を五感というが、それらを磨くのである。
まず視覚というのは、物事をぼんやり眺めるのではなく、事象を正しく見ようという意識がなければ働かない。しかも、そこに自分の心をこめて見て行くとよい。

例えば、テーブルに着いたお客様がちょっと顔をしかめた。何が不快なのか周りを見てみると
少しだがテーブルが汚れていた。接客者がお詫びするとともにすぐに拭いたのは言うまでもないが、漫然と見ていたのでは、お客様の表情の変化も、テーブルの汚れも目にはいらなかっただろう。ポイントはお客様が喜ぶ姿を思い浮かべることである。

聴覚についても同様である、心をこめて聞くとよい。相手の言う事に真剣に耳を傾ける。この人はちゃんと聞いてくれているとなると、相手は話やすくなり、心を開いてくれる。人の話を聞くだけでもずいぶんと物知りになれる。

味覚についても、心をもって味わい取ることである。マネージャーなら多くのレストランへ行って、料理を味わい舌を肥やすことも大切である。おししそうな匂いにつられてついその店に入ってしまったり、逆に店に入った途端、僅かだが嫌な匂いに不潔な印象を持つといったことはありがちなことである。匂いや香りは人間の心を大きく揺さぶる。それが感じとれない鈍感さでは飲食店の仕事は務まらない。

外国人は握手によって親近感を示したり、ときには握手を値踏みしたりする、また、自分で店の客になって利用してみるのも良いし、調理人でなくても、自分で材料を買ってきて料理を作るのも良い。

多くのお客様との出会い、働く仲間との出会い、じっくり付き合ってゆくうちにそれぞれの個性や人柄を知ることも大事な事である。自分自身の幅を広げるために、多くの人から学びたい。













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