好感を持たれない言葉使いと態度

あるお店でお客様が”ちょっとお茶下さい”と接客者を呼び止めた。すると接客者は
”ただいま、お持ちしますよ”と冷たい返事。しかも、接客者はテーブルの前にやってくるや
どっとつぎたし、”おあとはご自分でどうぞ”と大きな急須をわざと音をたてて置き、その場を
立ち去って行く。お茶を催促したお客様だけでなく、周りのお客様お客様までが接客者の振る舞いにあきれて後姿を見送っている。

接客者にしてみれば、この忙しいのに何回もお茶の催促ばかり、人手不足で仕事量が増え
疲れてたまったものではないということだったのかもしれない。しかし、これではお客様に好感を持たれるどころか、怒らせてしまうことになる。

態度とともに、もう一つ気になることは、接客者の言葉使いである。お客様に、
”ちょっと水”と声をかけられて”わかってます”と素っ気無い返事。
”はい、お水ですね、ただいますぐお持ちします”と答えれば、与える印象は全く違ってくる。

お客様が”これ、頼むね”と言うと”はい、これね”と仲間言葉。仲間言葉のほうがいい場合もあるが、一般的には”はい、かしこまりました、こちらのお料理ですね”と言う。

お客様に”このお料理はおいしいかしら”と尋ねられて”店に入ったばかりで、まだよくわかん
ないすよ”では、あまりに失礼。”はい、当店自慢のおすすめ料理でございます”とか、
”私は入社したばかりですので上司にきいてまいります、少々おまちくださいませ”
と言えばよい。このように言葉は分かりやすく、感じ良く表現することである。



今日のようにお客様が店を利用することに慣れてくると、接客者とのコミュニケーションが活発になる。

お客様は単に料理を賞味するためだけに来店するのではなく、過ごしやすい環境や便利な情報の提供が受けられる店を選択する人も増えている。そのため、店ではお客様からの質問が多くなり、接客者には商品知識や幅広い情報が求められるようになっている。

”ちょっと、おねいさん、これ、どこのメロン?”とお客様が問うと”これですか、調理場にあったものですが”このサーモンどこでとれたの?”とお客様とお客様”海です”と接客者。

ある中華料理店で”この店の社長は中国人ですか?”とお客様。
”あったことがないので、わかりません”と店の事も社長の事もわかってない接客者。

こんな笑い話のようなやりとりが、現実にはある。お客様はあきれるばかりである。
また、次のようなケースも少なくない。

すし店で”板前さん、寿司というのは、初めに何から注文したら一番おいしくいただけるのですか?と神妙に聞くお客様。板前の方は”そんなのはお客様の好き好きで決まってはいません”と一言のアドバイスもしない。

マネージャーやトレーナーは、会社や仕事に対する基本的な知識や技術を教えると同時に、
お客様から質問を受けたら答えられるように部下を指導することである。

商品知識とは飲み物や料理の名称、味、特徴、価格、材料名、産地、旬、料理の簡単な作り方、料理時間、食器、ソース、ドレッシングの名称と味、料理の組み合わせ、卵のゆで加減、
肉の焼き加減、お客様のお好みにあわせてさりげなく、自店の料理のおすすめできるなどであり、接客者が自信を持って表現できるまで訓練することである。

また、お客様のお尋ねには、店の仕事の範疇ならばどんなことでも、答えられるようにしたいものである。













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