衛生管理の考え方と実践

飲食店のマネージャーは、店に働く全従業員に安全意識を喚起し、衛生に関する心構えおよび知識と技術の習得をさせることである。

お客様が店を選ぼうとする時、薄汚れた看板、店の周りの植栽は伸び放題、ゴミ捨て場には
異臭が漂い、ハエがたかっているような光景を目にしたらどうだろうか。

お客様が店に入った時、玄関先のショーケースにはホコリのついたサンプルのディスプレー、
店内は照明器具にクモの巣が張っていたり、ルクスが落ちて何となく薄暗く、壁飾りや棚の置物、窓枠にはホコリがたまり、フロアや廊下が汚れ、全客の食器が下げられていないテーブル、染みの付いたテーブルクロス、垢のついたメニュー表、さらに接客者のユニフォームが染みだらけで料理を出す手が汚かったりしたら、入店した事を後悔しないだろうか。

店のファサードはもとより、ホールや各部屋、化粧室はいつも清掃をして、辺りがぴかぴかと
輝くくらいにきれいにすることである。

また、従業員も元気に働き活動的である事、調理師も接客者もお客様の前に出て恥ずかしくないさわやかな身だしなみをさせることである。服装のみだれは心の緩みを表している。

さらに店の調理場においても、冷凍庫内、冷蔵庫内、食材の保管場所の整理整頓、防虫、
防鼠の設備を取り付け、換気に注意する。ゴミ捨て場も同様、その日にきちんと始末をし、
ハエ、ネズミ、ゴキブリの発生を防ぐとともに、これらの駆除にも努める。

調理場で使う調理器具(包丁、まな板、ふきん)もよく洗い、煮沸消毒を励行し、必ず乾燥させる。その他、食器やシルバーなどをきれいに洗い磨く。口紅や指紋がとれていないグラスや皿、鍋や皿にゴミや髪の毛がついているなど論外である。

また、テーブル上のカスターセットはその日に必要とする量を目安にして、いつも新しいものを補充する。それにもう一つ、食材をよく洗う、キャベツやレタスから害虫が這い出てきたりするので注意する、根菜類の泥をよく落とす。



毎年4月ごろから10月ごろまでの高温多湿の時期に、相変わらず食中毒のニュースが後を絶たない。食材の品質管理を守り、何よりもお客様においしい料理を提供しようとするならば
料理技術もさる事ならがら、食材の取り扱いや貯蔵、保管、および解凍に関する知識と技術をマネージャーは早急にマニュアル化し、部下に教育して、実践する必要ががある。

食中毒は有害有毒な物質が混入したり細菌が繁殖した食べ物を食べた時に発生し、腹痛、
下痢、吐き気、などの症状になって表れる。万一店が起因になった場合は、保健所から一定期間の営業停止を命令されるだけでなく、お客様の信用を失うことは言うまでもない。

食中毒はボツリヌス菌、ブドウ球菌、サルモレネラ菌、腸炎ビブリオ、、ウェルシュ菌などの細菌性のものと、フグ、キノコ、じゃがいもの芽などの自然毒のもの、そして、ヒ素や殺虫剤、農薬のような毒物の混入による化学性のものがある。

さて、食中毒の予防は第一に先にあげたクリンネスへの対応であり、第二は食材の在庫管理を適切に行い鮮度を維持することであり、第三に食材を冷却または加熱して菌を殺すことである。細菌は温度、栄養、水分の条件がそろって増殖すると言う、したがって、増殖しないようにこの三条件をコントロールすることである。

従業員には仕事を始める前に、備え付けの衛生水に手を浸すか、せっけんを使って手をきれいに洗い、タオルで拭くことを励行させることである。指の爪をを短く切り、指のささくれや切り傷、かぶれなどは早く治療する。

指輪、時計、ブレスレットは外し、ユニフォーム、帽子、履物などは清潔な身だしなみを心がける。












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