職務分担の明確化

マネージャーは、仕事のなかでも最も重要な職務分担と仕事量を決め、稼動計画を立てる。
これは従業員からすれば、勤務日、勤務時間を表記したものである。

店で必要とする全作業を洗い出し、作業表(内容、時間)を作成する、業種、業態により異なるが、作業は普通100から200種類位になる。その作業の名称を記号化したり、分かりやすい名称で表現する。

次に職務配分表(作業者名、職務内容、作業時間(週単位)を作成し、稼動計画表を作成する。この稼動計画表は日、週、月別の時間帯の割り当て、休憩、休日の割り当てが一日で分かるように記しホール、調理、ごとに作成する。部下の能力(経験、資格、年齢、性別、技術)にあった仕事の配分になっているか、仕事の配分は細かすぎないか、大まかすぎないか、時間配分はよいか、各人の仕事配分のバランスは良いか、能率的に仕事が進むようになっているか、ムダ、ムリ、ムラがないようにチェックする。

あわせて、作業時間の短縮をいかに図るかという合理化と、作業の効率化の視点を持つことである。現実には仕事の分担や配分が明確化されておらず、気がついた者、その場に居合わせた者が指示されて動く。

人の嫌がる仕事を気の弱い者や要領の悪い者がやる羽目になり、巧みに逃げる者への不満が募り、チームワークを乱す要因になっている。マネージャーがこれらの事に気づかず、特定の者の善意による奉仕精神で仕事を成り立たせようとするのは組織の退廃である。



マネージャーが適正な人員の配置をする時、飲食業の場合、人時売上高(1時間当たり、従業員一人当たりの売上高)を出すか、人時生産性(1時間当たりの粗利益高)を出して決めるが、1日の総労働時間や売上高の比較では利益が上がらない店も出てくる。

飲食店の場合、店の来店客数が開店から閉店まで一定ではないため、機会損失がでる。
つまり、来店客数がピークになる時間帯とスローになる時間帯があるので、1日の標準の人員配置ではピーク時は人手不足になり、サービスのレベルが下がる。

逆にスローの時間帯は人が余り、サービスレベルは標準か、または従業員の動きのリズムが鈍り、サービスレベルが下がる場合もあり、せっかくのお客様を逃がしてしまうのである。

そのためマネージャーは時間帯別の来店客数をデータで読み取り、時間帯別の労働量と客席数、および作業の内容に基づいて適正人員の配置をしてゆく。
今では、パートタイマーやアルバイト、または契約社員を採用して、売れる時間帯にこれらの人を投入して、来店客数が少ない時間帯には調整をして人員を減らすワークスケジュールを作成している店が多くなっている。

店が業績を改善しようとする時、一つは手っ取り早くプライスを上げるか、もう一つは人を減らしてコストダウンを図るというやり方をとる場合がある。一つ目のプライスを上げる事はたやすいが、質を伴わないとお客様から反発を招き、お客様の足はだだちに遠のいてしまう。

また、2番目の人の問題については、多くの企業が減量経営でリストラを打ち出し、人員削減を実施しているが、ここで考えなければいけない事がある。

どこの店でも、店の売上成績が良い時には人件費というのはあまり問題にならないが、売上高が減少すると、人件費が目立ってくる、そのため、ただちに人員削減の手段を打ち出すことになる。

店は人件費を抑えて少ない人数で売れるピーク時をカバーしようとするので、従業員は能力の限界まで働かされ、やがて不満が出るようになる。さらに来店客数に比べて人員不足になるとサービスの質が落ち、お客様に敬遠されるようになる。

部下がお客様に満足と喜びを提供し、もう一度ご来店いただけるサービスを提供するように仕向けなければならない。














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