自分にできることを考えよう

知人のAさん一家は、ここ数年、クリスマスイブは家族そろって近くのレストランで食事をするのが恒例になっていました。今年も予約しておき、時間に間に合うように出かけました。
ところがどうでしょう、予約が入っていなかったのです。

事情を聞いた店長は焦りました、きょうはもうどの時間帯も予約でいっぱいです。
予約がなければ席を用意することはできません。

店長は、とりあえずAさん一家にウエイティング用の椅子をすすめ、スタッフに飲み物を持って
こさせました。五歳と七歳の子供は、早くテーブルにつきたくてウズウズしています。
店長は冷や汗をかきながら、予約表やスケジュール表を調べ始めました。

しばらくして、確かに予約を受けているのがわかりました、どうやら、スケジュール表に写し替える時にもらしてしまったようです。
お客様にはミスを報告し、誠意を持ってお詫びするしかありません。

店長の説明を聞いた奥さんは、”待っていてもダメなんですか?子供たちが楽しみにしていたんです”と責めるように言います。
子供たちが”えー、何で食べられないの?僕お腹すいたよ””どこでクリスマスするの?”
と不満な顔をしています。

店長はひたすら謝り続けますが、子供たちは事情がよく飲み込めません。
Aさんは”きょうはどこに行ってもいっぱいだから、家に帰ろう”とさとしましたが、子供たち
は”いやだ、いやだ、ここで食べる”と言って帰ろうとしません。

店長は申し訳なさでいっぱいで、子供たちに向かって”本当にご免なさい、お詫びにケーキを
用意するから待っていてね”といってスタッフにケーキをつめさせました。
店長は何度もお詫びしながら平身低頭で見送りましたが、いやいや帰る子供達が後姿が
心に残りました。

次の日、Aさん方に電話をかけ、昨日のお詫びをしたいと申し出ました、”クリスマスメニューの一品を届けたいのですが、いかがでしょう?”と聞いたのです。
もちろんAさんには異存はありません、子供達も大喜びです。

店長はAさんの家に料理を届けて、やっと気分が楽になりました、今後、このようなことがないようにスタッフ一同気を引き締めました。


部下のミスには責任者が謝意を述べる、あるイタリア料理店でサラダやスープのついたランチセットを注文しました、しばらく待っていると、目の前にパスタが運ばれてきました。
まず、はじめにサラダやスープが運ばれてくると思っていたので”まだ、サラダがきてないけど”と言いました。”Bランチでしたか?”と伝票を確認しています。

Aランチはサラダやスープがなく、メイン料理と飲み物のセットです、配膳スタッフはその
Aランチだと思ったわけです。
彼女はすぐにサラダとスープを運んでくると”後先になって申し訳ありません”と謝りました。

その言葉からするとオーダーは通っていたのに、配膳の手違いだったようです、
”後先になって・・・”という簡潔な一言が添えられただけで、お客様に状況もわかり、
謝意も伝わりました。

一週間後、再び来店しました、前回の事があるので大きめな声で”Bランチを”と注文しました。するとオーダーを取った人とは別の人が近づいてきて、”先日は手違いがありまして
すみませんでした”と頭を下げます。この人は責任者のようです、別のスタッフがミスをした
お客の顔を覚えていて謝りに来たのです、これはなかなかできることではありません。



inserted by FC2 system